治療

2015.03.06

歯根の治療を受けている患者様へ

治療してから痛くなったけど、どうして!?

虫歯が大きくなり、染みるなど強い痛みがある、またはズキズキするような痛みがある場合は、痛みを取り除くために根管治療が必要になります。しかし、せっかく痛みを取るためにした根管治療後に、さらに強く痛みが出る場合があります。痛み止めが効く程度の痛みであればいいのですが、中には痛み止めが全く効かないような状況に陥いることもあります。これは、患者さんの日常生活に大きな影響を与えることになります。

フレアアップとは?

根管治療は多かれ少なかれ、術後の4872時間で痛みが出る可能性があるとされています。その中でも、痛み止めが効かないような痛みと腫れが生じ、歯科医師による治療介入が必要なものを「フレアアップ」と呼んでいます。Tsesisらの研究では、根管治療を行った患者の8.4%にフレアアップが生じたとしています。これは、根管治療を受けた患者のうち、10人に1は激しいを痛みを経験する可能性があることを示唆しています。また、術前に「すでに痛みがある場合」や「根の先に病気がある場合」など、特定の条件下では術後の痛みが出る可能性はさらに高くなります。

フレアアップの原因は?

そもそも、この痛み、原因はなんなのでしょうか?

術後の痛みの原因は、治療の際に用いる

機材(ニードルやドリルなど)による刺激

洗浄剤(次亜塩素酸や水酸化カルシウムなど)による刺激

細菌が悪さをすることによる刺激の三つがあります。

 

中でも細菌による刺激は、痛みの原因の多くを占めていると考えられており、感染をできるだけ起こさないようにすることがこの痛みを予防するという点では重要になります。

フレアアップを防ぐためにはどうすればいいの?

 

可能なかぎり感染を起こさせないための処置として、「ラバーダム防湿」があります。これはゴムのシートによって、治療する歯を口の中から隔離し、唾液などに含まれる細菌が、歯の中に侵入するのを防ぐものになります。主な原因が細菌の感染であるならば、痛みの発生を防ぐために、細菌ができるだけ歯の中に入らないように配慮するのはとても大切であるということがわかります。

 

また、根管治療前に前もって痛み止めを飲んでおく事も、術後の痛みを軽減するのに役立つとされています。これは「先制鎮痛」という考え方で、P.D. Wallは「痛みの刺激が与えられる前に鎮痛処置を行えば、術後の痛みは抑えられる。」としています。もし、根管治療後の痛みに不安があるのであれば、事前の痛み止めの摂取について、歯科医師に相談するのもいいかもしれません。

 

当院では、根管治療後の痛みやフレアアップの発生を最小限にするために、根管治療を専門的に行う歯科医師が勤務しております。根管治療に関することでお困りの方、是非一度ご相談ください。

 

参考文献

1.Tsesis I, et al. Flare-ups after Endodontic Treatment: A Meta-analysis of Literature.  JOE 2008;34:1177–1181.

2.Siqueira JF Jr Incidence of postoperative pain after intracanal procedures based on an antimicrobial strategy. JOE2002;28:457-460

3.P.D.Wall. The preventive of postoperative pain PAIN1988;33:289-290

4.石井宏 世界基準の臨床⻭内療法 医⻭薬出版

 

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